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任意整理で和解後の送金代行サービスのメリット・デメリット|あさひ司法書士事務所の見解  (更新日:2017.06.10)

■任意整理で和解後の送金・返済代行サービスのメリット・デメリットとは?

 

任意整理により債権者と和解が成立すると、和解内容にしたがって毎月支払いをしていくことになります。

 

月々の返済は、和解書に記載された各債権者が指定する銀行口座へ振込するのが通常です。

 

もちろん債権者はそれぞれ異なり、振込先も債権者ごとに異なりますので、債権者の数だけ振込み作業が必要になります。

 

 

和解金の送金方法に関しては、次の二つの方法が考えられます。

 

①依頼者が自分で振込先に送金する方法

 

②弁護士や司法書士に送金を代行してもらう方法

 

 

送金代行サービスというのは・・・

 

依頼者が弁護士や司法書士との間で、毎月の一定の日を設定し、依頼者がその日までに、月々の返済額の合計額を弁護士・司法書士の管理する銀行口座に入金することを約束し、その約束どおりの入金が確認できると、弁護士・司法書士が、その預かったお金で依頼者に代わって各債権者に返済をしてくれるというサービスをいいます。

 

 

■送金代行サービスのメリットとは?

 

(但し、送金代行に関する契約内容によっては異なる場合もありえます。)

 

任意整理では、3年以上の長期での分割弁済で交渉し和解する場合が多く、長期間にわたって振込送金を継続する必要があります。特に多数の債権者がいる場合には、各債権者への毎月の振込も結構手間がかかることになります。ときには入金額を間違えたり、入金自体をうっかり忘れてしまうこともあるかもしれません。

 

そんなとき、送金代行サービスを利用していれば,

 

①依頼者は、弁護士・司法書士へ毎月1回だけ送金するだけで、全ての債権者への返済をしてもらえるので、複数の債権者がいるような場合には、毎月何回も振込み手続きをする手間を省くことができます。

 

 

②各債権者へ振込金額、時期、回数の間違え防止できます。

 

 

③依頼者が、弁護士・司法書士への送金すら忘れていた、又は何か事情があって送金できなかった場合に、弁護士・司法書士から連絡をもらえたり、相談にのってもらえる

 

*もっとも、返済ができなくなるような困った事情がある場合に関していえば、送金代行サービスを利用しているか否かに関わらず、専門家に相談すればよいだけなのではとも思います。

 

もし送金代行サービスを利用していなければ相談にはのってもらえないということであれば不安になりますが(そんなことをいう事務所はおそらくないとは思うのですが・・・)、そのような場合には、借金問題の相談のみであれば、無料という事務所もありますので、別の事務所に相談されればよいと思います。

 

 

④送金代行サービスを利用している間は、もし支払いを怠っても、債権者は依頼者に直接督促(電話・郵便)しないで、まずは弁護士・司法書士に連絡をしてくるので、依頼者は債権者と直接接触しないですむ。

 

*もっとも、依頼者が弁護士・司法書士への送金を怠っても、弁護士・司法書士が依頼者になり代わって返済を肩代わりしてくれることはないと思います。

 

また、債権者が依頼者に直ちに接触してこないとしても、弁護士・司法書士への送金を怠っていれば結局弁護士・司法書士にも辞任されてしまいますので、それ以降は債権者は依頼者に直接連絡(電話・郵便)をするようになるでしょう。

 

結局のところ、送金代行サービスのメリットは、振込みの手間が省けることと、払えるお金があるのに振込みをうっかり忘れたり、金額や回数の間違いを防止するというところにあると思います。

 

 

■送金代行サービスのデメリットは?

 

送金代行サービスを頼むと手数料がかかるということです。

 

債権者1件1回につき1,000円(銀行振込手数料を含む。)程度が一般的なようです。

 

債権者5社の分割弁済の場合

 

1回の送金代行サービスの手数料が1,000円であれば、送金代行サービス料は、5社で1ヶ月5,000円の負担となります。

 

3年(36回)分割返済の場合

送金代行サービスの手数料は18万円

 

5年(60回)分割返済の場合

送金代行サービスの手数料は30万円

 

もちろん、任意整理手続きの報酬が別途必要となりますので、両者合わせて考えると依頼者にとっては相当な費用負担となってしまいます。もちろんそれに加えて各債権者への月々の返済金も必要になります。

 

このような数字をご覧になれば、皆様はどのように感じられるでしょうか。

 

 

あさひ司法書士事務所では、送金代行サービスを行っていません。

(但し、他の貸金業者から回収した過払い金があり、それをあさひ司法書士事務所でお預かりしているような場合には、依頼者の了解を得て、債権者への返済を代行させて頂くことはあります。しかし、その場合でも銀行振込手数料(実費)以外に別途費用はいただいておりません。)

 

 

あさひ司法書士事務所が送金代行サービスを行っていない理由

 

費用対効果の側面

 

送金代行サービスには確かにメリットはあります。しかし、1回1,000円程度の負担をしてでも受けるべきサービスなのか?といわれると正直どうかなーと思ってしまいます。というのも、現在の利便性の高い振込み環境の下では、、振込の手間もかなり軽減されてきているからです。

 

具体的には、

 

・銀行ATMは遅い時間帯や土日祝日でも利用できるようになってきていること。

 

・コンビニATMからでも振込ができるようになったこと。

 

・インターネットバンキングを利用すれば、わざわざATMに行かなくても、パソコンや携帯電話を使って、時間を問わず、いつでも簡単に振込みができること。

 

・債権者が指定してくる振込先は都市銀行であることが多いので、同一銀行の口座を利用して振込めば振込み手数料を安くすることもできること。

 

・債権者が指定してくる振込先と同一銀行の口座があれば、比較的低額な費用負担で、銀行の自動送金サービスを利用して振込みできる場合があること。

 

 

 

 

任意整理の交渉の側面

 

任意整理で債権者と交渉する場合に、月額返済額を100円単位で争うこともよくあります。その点から言うと、1回の送金代行サービスで1,000円も手数料をかける余裕があるのであれば、債権者への月々の返済にあてることを考えるほうが、任意整理での和解交渉の成功率があがりますし、何よりも借金を完済するまでの期間もそれだけ短くすみます。

 

『もっと月額返済をあげれないのか』と債権者から厳しく言われることもしばしばですが、『送金代行サービスの手数料に月1回1,000円の負担が必要なので、もう無理です』と答えて債権者を説得できるのかと考えると、心配になります。

 

むしろ『送金ぐらい誰でもできるようなことは依頼者自身にさせて、送金代行サービス手数料相当分を返済の方にもっとまわしてくれ』と債権者から言われてしまいそうな気がしてしまいます。

 

なお、私は、任意整理の交渉業務を10年以上してきましたが、司法書士が送金代行をしないことを理由に、分割返済の条件をより厳しくすると債権者から言われた経験は今のところありません。

 

依頼者の経済的負担の増大

 

任意整理手続きの報酬とは別に返済代行の報酬ももらえれば、依頼を受けた事務所としてはより報酬が増えますが、反面、依頼者からすればより大きな経済的負担を負うことになってしまいます。

 

 

以上のような理由から、あさひ司法書士事務所では送金代行サービスを行っておりません。

 

そのため、あさひ司法書士事務所では依頼者様に各債権者へ振込金額、時期、回数をうっかり間違えないようにと注意を促しております。また、自己の入金履歴を後から確認できるように、ATM明細なども捨てずに完済するまで保管しておくように指導もさせて頂いております。

 

また、送金代行サービスは行ってはおりませんが、任意整理で和解をした後に返済に困ったような場合に、あさひ司法書士事務所の依頼者様はもちろんですが、他の事務所で任意整理をした方でも積極的に相談をお受けしております

 

また、任意整理で和解した後でも、依頼者様が債権者への支払いを怠ると、債権者からあさひ司法書士事務所に連絡をいただくことが多いのですが、その場合には依頼者様にご連絡を入れ、必要に応じて相談にも応じるようにしております。

 

 

もちろん、相談者様の中にも様々な事情や考え方もあると思いますので、送金代行サービスのメリット・デメリットをふまえたうえで、相談者様ご自身が有料でも送金代行サービスに魅力を感じ、メリットが大きいと判断されるようであれば、送金代行サービスを利用できる事務所を選ばれるのがよいと思います。

 

 

【要注意】

事務所によっては、任意整理を依頼する時点で、和解後の送金代行サービスの利用を義務付けているようなところもあるようです。

 

任意整理を依頼するのは初めてという相談者様がほとんどだと思うので、相談者様の中には任意整理手続きでは、送金代行サービスを利用することが当然のことであると誤解してしまう方もいらっしゃるかもしれませんが、決してそうではありません

 

あさひ司法書士事務所のように送金代行サービスをしていない事務所もありますし、依頼者の希望を尊重して選択制を採用している事務所もあります。

 

ですので、任意整理を依頼し契約する場合に、着手金や成功報酬の金額ばかりに目を奪われることなく、送金代行サービスの利用が必須なのか?、あるいは選択制なのか?、サービスの手数料負担は自分の場合は総額でどれくらいの見込みになりそうなのかという点もよく確認したうえで契約をされるのがよいでしょう。

 

 

◆追記

今回のブログ記事をご覧になった方からの反響がありました。

 

『あたりまえのように某事務所に返済代行手数料を含めた弁済金を毎月振込していたが、当事務所のブログ記事をご覧になって、返済代行サービスを利用せずに自分で直接債権者に支払う方法もありうることをはじめて知り、その方法なら月々の返済額の負担を減らせるんだとわかって驚いた。』という趣旨でした。

 

中には、そのような代行サービスを利用しないという選択肢があることの説明を事務所から受けなかったというケースもあるようです。皆様もご注意下さい。

 


 

 

あさひ司法書士事務所は、大阪を中心に主に近畿圏(大阪・兵庫・京都・奈良・和歌山・三重)の方からのご相談・ご依頼をお受けしております。

 

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